モンブラン雑記
モンブランのコーナーを作るにあたっての裏話を
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家にモンブラン好きの人がいて、目にする機会が多かったから、でしょうか。
お店屋さんに並んだケーキを、ちょっと想像してみてください。
何処の店にでも置いて有るケーキって何だと思います?
…ショートケーキ、モンブラン、チーズケーキ、シュークリーム、アップルパイ……
さてそこで、大抵の店に置いてあって、お店によって作りがかなり違うケーキってありますか?
それに気がついた時、モンブランを比べてみたら面白いなって思ったんです。
いちごのショートの真ん中に、カスタードクリームやチョコクリームが入っている、なんて考えられませんよね?
又はスポンジではなくて、パイ生地とかタルト生地のいちごのショート……それはもう、いちごのショートケーキとは
言いませんよね。
でもモンブランなら、色々なアレンジが許されてしまうんです。
マロンクリームを被った外観からは、中がどんな風になっているか分りませんよね。
使われる栗だって、甘露煮・渋皮煮・マロングラッセと様々です。
面白いですよね。
ほら、あなたもモンブランを比べてみたくなって……きませんか?
モンブランのコーナーを作るにあたって対象となる物を決めました。
1.一人前サイズ
2.カットされて売っていないもの
3.「栗」のモンブラン
4.「モンブラン」と言う名前ではなくても「栗」を使用してあるケーキ
理由としては
1.はホールタイプに手を出したら破産します……
2.はカットされているケーキは断面が見えているので、解剖する意味が無いです。
下手をすれば全体写真と断面写真が同じです……
3.はそんなに手を広げられません。
故に栗のケーキのみ対象。紫イモとか使用のモンブランはだめ。
どこかで線を引かないと際限がなくなります。
4.あるお店で「モンブラン」が置いてなくて、「マロンシャンテリー」が置いてある。
でもその外観は、どう見てもいわゆる「モンブラン」……。
「モンブラン」という名前で売られていなくても、栗を主な材料にしているケーキは
対象としました(詳しくは次章)。
こんな方針でやってます。
「モンブラン」という名で売られているケーキが「モンブラン」。ええ、そうなんですが。
上にも書きましたが、あるお店で「モンブラン」が置いてなくて、「マロンシャンテリー」が置いてある。
でもその外観は、どう見てもいわゆる「モンブラン」…… さあどうしましょう?
以下少しごちゃごちゃと書きます。
「モンブラン」ってどういうケーキなんでしょう?
ケーキの上にマロンクリームが山状に絞り出されているものが「モンブラン」?
でも、そういうデザインではないものを、「モンブラン」として売っている店も有ります。
山状にマロンクリームが絞ってあっても、「モンブラン」という名前では無いケーキも有ります。
「モンブラン」が無くて「マロンシャンテリー」や「マロン」が置いてある店、「モンブラン」も「マロン」も置いてある店。
「モンブラン」に見える「マロンシャンテリー」もあれば、「モンブラン」には見えない「マロンシャンテリー」もあります。
ケーキの構成同様本当に色々です。
結局ケーキ名に「マロン」と含まれているものも対象にしました(当然「栗」「マロニエ」等含みます)。
ええ、モンブランが好きな人はきっと「栗」を使用しているケーキも好きに違いない!!
という訳で、厳密には「モンブラン」と「栗を使用したケーキ」をここでは紹介しています。
モンブランのページを作ろうと思いついたのが2000年の1月ぐらい。
断面を紹介したら面白いだろうな、と。
ネットで「モンブラン」で検索をして、その趣向のページが無いか一応確認しました。
無かった〜ホッ。 ※望月さんがモンブランと断面をスケッチをしておられました。
ついでにケーキ関連のページで、美味しそうなモンブランを売っているお店の情報を確保。
2月から準備スタート。20軒行ったら公開するね〜と友人には言ってました。
半年ぐらい準備にかかるかなと思っていたのに、自分のコレクター的性格を失念していました。
4月には20個目前。ページのレイアウトやら色々考えないとならない時期になってました。
現在、以前よりハイペースでケーキを買うようになっています(^^;
6月には月7回。始める前は月2回ぐらいケーキを買ってた程度なのに。
ハイペースで食べていたら家人からクレームがつきました。
モンブランは食べ飽きた、と。
何て贅沢なクレーム。
秋になり、旬の材料しか使わない店がモンブランを置くようになって、更にケーキを
買う頻度が増えました。おかげで1年で100軒クリア。
特別な日のケーキの意味が薄れてしまった今日この頃です。
モンブランはケーキの中でも値段が高い方なんですよね。それを毎回家族分買うのは辛い……。
ついでにいつもモンブランでは、ケーキを買う時選ぶ楽しみが無い……。
なのでモンブランだけ買うという事はほとんどしてません。
本当は一つの店で1個買って、数軒回って…と出来ればデーター収集の為には一番早いし、
お財布も楽なんですが。
残念ながらケーキ屋のハシゴは、し辛い(^^;
横にも斜めにもしてはいけないケーキの箱を、幾つも一度に持って歩くのは無理そうですし。
なにより、一番目に買う以外のお店に悪い気がします。
あと、ケーキを一つだけ買うって、なんか申し訳ないんですよね。
スーパーの買い物と違って、「一つだからシールでいいです」とはいきません。
店員さんはきちんと箱に入れてくれて、店によっては保冷剤も付けてくれたり、手間が掛るものですよね。
ケーキ屋さんに勤めている方は、「一つでもいいですよ」と言って下さいますが、やっぱり遠慮があります。
もっとも初めて食べる店では、色々試したいんで、一つだけを買うというのはあまりしませんが。
ところでAの店のモンブランとBの店のモンブランを買って帰って、並べて食べた時、
Aのマロンクリームがものすごく美味しくて、Bは生クリームが好みだった時がありました。
……AのマロンクリームとBの生クリームを一緒に食べたらさぞ美味しいに違いない!!
やってみました。
結果は味が喧嘩して美味しくない……でした。
ちなみにAの生クリームとBのマロンクリームを合わせて食べたら、味が寝ぼけている……
今更ながら思う事。
ケーキ屋さんって味のバランスを考えて作って居るんですね。
特定のデパートで買うことが多いです。なぜならポイントカード等有効活用したいので。
月に何個も買うので、3%なり5%なり、少しでも安く買いたいです……。
またデパートの方が、モンブランの有無が一目で分かります。
お店に入ってモンブラン無いからと出ていくのって、あんまりやりたくないですので(やったこと有りますが)。
新作が増えたとかも、デパートは一目で判ってありがたいです。
ちょっと遠出した時も、見知らぬ店を見つけています。ケーキ屋さんを見付けたら手当たり次第にって感じです。
しかし、普段行かない場所で入ったケーキ屋さん、モンブランが置いて無かった……なんて時はとても寂しいです。
逆に1個だけ残って居た、なんて時もあります。
モンブランゲットも結構大変なんですよ。
「A」という店で買ったモンブランが、実は「B」の店の物だった……。
こういった事がありました。
買う時に承知の上ならばいいんです。例えば「B」の店は「A」のケーキを扱ってますと書かれているとか。
だけれど買って帰って切ってみて、その断面に見覚えがあった時は困惑します。
具体的にいきましょう。
サンシャインの「マドレーヌ」というカフェで買ったモンブランを切った時、「エクセシオールカフェ」のモンブランを
思い出しました。
写真を比べてみると、どう見ても同じでした。
たまたま「マドレーヌ」を買った直後に、「エクセシオールカフェ」には「マドレーヌコンフィクショナリー」という所の
ケーキが収められていると知りました。
「マドレーヌコンフィクショナリー」「マドレーヌ」……なんか繋がりがあると思いませんか?
同じ所のケーキを扱って売っている、と思いますよね。
一応私の中では一件落着。
でも、ホームページでの扱いはどうしましょう?
「エクセシオールカフェ」と「マドレーヌ」 並べて載せる? 片方だけ?
現在別々に載せています。
今回は特徴のあるモンブランでしたので、同じ店かもと気がついたのです。
今後気がつかないで同じケーキを別の店と思ったままで、載せる事もあるかもしれません。
故に別として扱いました。
いずれにせよ扱いに悩んでいます。
「A」という店のモンブランは、実は「A'」の店の物である……。
はっ?
という感じですが、同じ名前の店でも実は違う店だった、というお話です。
たまたま同じ名前の店があるとかチェーンだったいうのではなくて。
理由は暖簾分けとかライセンス契約によるものなのです。
これまた具体的にいきましょう。
「千疋屋」で1つ800円の究極のモンブランが売られていると聞いて、いつも行く店に行ったら
置いていない。
はて。
たまたま出掛けた先の「千疋屋」も覗いてみたけどやはりない。場所限定発売なのかなと売られている場所を
調べていて、「千疋屋」には2系列ある事を知りました。
あらら。
確かに包装紙や暖簾に「京橋」「總本店」って書かれてました。知らなかったから思いっきり見落としていたようです。
「風月堂」は初めから認識してました。
「小川軒」「文明堂」もそれぞれ系列がありますね。これは1系列のモンブランとしかまだ出会ってないし、系列の
存在を承知していたので問題ありませんが。
「マキシム・ド・パリ」も2系列あります。これは微妙に変だなと思っていたのですが、「世界のモンブラン」を
買おうとしてやっとはっきり分りました。
レストラン「マキシム・ド・パリ」の営業ライセンスがソニー系。
お菓子の小売りライセンスが明治製菓子系。
ソニー系はマキシム・ド・パリのロゴ書体の「DE PARIS」がMAXIMSと同じ書体。
明治製菓系は「DE PARIS」の書体が活字体。
見分け方が間違い探しのようです(^^;
モンブラン一覧に載っている店で、これ以外にもまだあるよーという情報がありましたらご一報下さい。
ケーキの入った箱を蹴り上げられたことがあります。
ある店でモンブランと、楊貴妃という横浜でしか扱って無いというライチのムース。
真っ白いムースで上にホワイトチョコの飾りがあるの。
モンブランはマロンクリームが綿状でないタイプでした。
ちょっと時間をかけて丁寧に包装してくれました。リボンで包んで有るタイプ。
で、帰りの電車座れて……でも途中から乗っていた車両は混みだしていたんです。
地元の駅に到着。
椅子から立った私。
私の前を同じく降りようと歩く小母さん。
いきなり私の左手に持った袋が蹴り上げられました!!
原因は車内で高校生が床に荷物を置いていたんです。
それをまたごうとした小母さんが、右足を前に出してまたいで、左足を引き上げようとした所に
私の荷物が有って、結果蹴り上げる形になった……(分ります?)
……小母さんに悪気は無いです。完全に事故です。
私の持っていたものがケーキでさえなければ……
しかも写真に撮るべく買ったケーキだとは誰も思うまい……
(さぁ、その時の私の気持ちを原稿用紙2枚でまとめよう!!)
家に帰って速攻でケーキの箱をあけました。
そこで私が見たものは……
はい、無傷なモンブランと180度箱の中で回転した(要するに逆さま)楊貴妃でした。
どっちのケーキもプラスチックの金のトレーに乗って居て、それをテープで動かないように
箱に止めてあったんですね。
さらにモンブランはチョコでトレーと止めてあったので(断面にして判明)。
逆さになった楊貴妃の方も、クリーム飾りの無いケーキだったんで、ひっくり返したら
ちょっとチョコの飾りがめり込んで居る程度の被害でした。
ものすごく幸運でした。他の店のモンブランだったら無残な状態だったでしょう。
丁寧な店でよかった(普段は過剰包装嫌いですがね)
しかし箱の中で逆さまになったケーキは初めて見たです。
斜めに持って隣のケーキにクリームが付いたとか、つぶれたとかは有るりますけどね。
いろんな事がありますわ(^^;
最初の頃、断面図の写真を撮るため、モンブランを真ん中から切ってました。
ところがお皿に置くと……物によっては倒れるんです(^^;
幾つ目からか、中心から少しずらして、切るようになりました。
初期には倒れそうなので、他のケーキの飾りチョコとかで、後ろからこっそり支えて写真を撮った物があります。
一番半分にし辛いのは、ケースに入った柔らかいモンブラン。
柔らかいからケースに入っているんです。皿の上に半分に切って立てる事は想定されてません。
といってケースに入れたままだと、取り除いた部分のクリームが、ケースに残ってしまい、
綺麗ではないのです(^^;
はじめの頃は苦労しましたが、今では何とか上手にケースから取り出せれるようになりました。
さてモンブラン、ナイフをそっと入れてますが、中心にマロングラッセ等が入っているものも
困りもの(勿論、食べる分には嬉しいのです)。
思いがけない手応えで切り口が歪んだりすることもあります。
中心の栗が、ケーキの中でズレて入っている事も。切ってみたら栗の端をかすっただけとか。
そういう場合はそっと取り出して、真中で切ってはめ込んだりもします。
遠目から拡大された断面図を見て言われました。「色使い綺麗じゃないね」
……だってモンブラン。茶系と黄色を主体にするしか無いんです。
どう考えてもモンブランの図に、ピンクや青とかを多用はできません。
だって不自然、不味そうじゃないですか。
ついでにマロンクリームも本当は店によって微妙に色が違いますが、残念ながら私にはそこまで
表現できません。
さて最近は断面図、初期の頃より描くのが楽になりました。理由は簡単。
今まで作った物の中から一番似ているのに手を加えているから。
反面、最初の頃適当に作った絵がいつまでもついて回るとしう難点も(^^;
それと部分コピーのやり方を教わったので、栗一粒をケーキの上に乗せたり、中心に入れたりが
楽になりました。
断面図を見て、同じような栗が使ってあるケーキが多いな、なんて感じたあなたは鋭いです。
一番苦戦しているのが写真撮影なんです。
まず上手く撮れない。できるだけ大きく撮りたいと、接写のしすぎだと思ってます。
パソコンにアップして初めてピンぼけに気が付きます。
ケーキの写真の失敗率が高い物……ケーキの回りが銀紙で包まれているもの。
フラッシュの光を反射してしまうのです。
そのことに中々気がつきませんでした。今は一切の包みを取ってから写真を撮るようにしています。
物によっては飾りを取ると断面が分かってしまう事もありますが、それはご愛敬。
あと、銀紙は反射するので外しますよね。そうすると結構ケーキの印象が変ってしまうんです。
なもので公平を期して、光る素材でないもので包まれた物も飾りを外しています。
そのためケーキ屋さんのショーケースで見た時と、このホームページの写真とでは印象が違うことも
あると思います。
うっかり断面写真を撮り忘れることがたまにあります。
理由としては、全体写真を撮った後、切って断面の簡単なスケッチをして、断面写真撮る事を忘れて
ケーキを食べてしまう、という初歩的なミスです。
気がつくのはケーキを食べ終わった後。
遠方の店で、もう一回買いに行くのは大変という時は、どうしましょうって感じです。
美味しい店の撮り忘れだと複雑な気分です(もう一回食べれるのは嬉しいですから)。
最近デジカメの電池のフタの部分が調子悪く(フタが開いてしまう)、どきどきしながら撮っています。
ケーキの由来がはっきりしているものは、よくお菓子の本に載っていたりしますが、残念ながらモンブランの
解説を見かけた記憶がありません。
「××地方の伝統菓子」ではないのです。
アルプス山脈の最高峰である山、「モンブラン(Mont Blanc 仏語)」に見立てて作られたケーキであることは
確かなのですが、元祖ははっきりしていないようです。
モンブランの上に粉砂糖が振られているのが多いのは、雪に見立てているからです。
でも、モンブランの始まりはフランスで、メレンゲの上に栗を乗せたお菓子が発端だと、テレビで聞きました。
スポンジの上に…という形は日本が発生。
自由が丘の店「モンブラン」が日本で初めてモンブランを作った時その形だったとか。
いろいろなお店のモンブランを食べましたが、確かにフランス色の強いお店はメレンゲの上に…という形ですね。
モンブランのページを作ろうと思った時、探し出す事は出来ませんでしたが、同じようにモンブランと
断面を紹介されている方が、やっぱりいらっしゃいました。
望月さんの M's
Tea Salon です。 望月さんのモンブランのページへは ここから。
こちらはイラストでモンブランを描かれています。私の図とは全然雰囲気が違い、美味しそうです。
そして、モンブランのリンク集が充実しています。